カテゴリー「法律と教育の関係」の4件の記事

法律にすること?

改正された教育基本法を読んでいました。

けっこうな理念がたくさん書いてありました。
たとえば、
第2条(教育の目標) 第1号 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。

そりゃ、まあ、そうですよ。教育ってのはそういうことですけどもね。
でも、これ、法律ですよ。

「われわれは、社会主義国に住んでいるのかっ!?」
って言いたくなりませんか。

標語が氾濫するだけじゃないんですか? 書類が増えるだけなんじゃないですか?
偽善が蔓延するんじゃないですか?

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制度の影響

最近、経済学者のケインズが見直されてきているようだが、そのケインズの言葉

「知的影響を何ら受けていないと思い込んでいる実務家は、たいてい幾人かの今は亡き経済学者の奴隷である」

なるほど。納得。
それで、こういうことが言いたくなります。

制度の影響を受けていないと思い込んでいる教師は、たいてい、学校教育法と地方教育行政法と義務教育定数法の奴隷である。

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憲法教育条項の私案

 今日は憲法記念日。

 いまの憲法の教育に関する条項は、もっと良くすることができると思います。
・ 教育を一人一人の権利として確立すること
・ 教育の内容は、学問・文化の領域として、自由が保障されること
を骨子とすべきだと思います。

 以下は、憲法の教育に関する条項の私案です。

【憲法教育条項】

 すべて人は、教育への権利を有する。一六歳未満においては、保護者がこの権利を代行する義務がある。

2 なに人も、自己にとって苦痛の大きい教育を強制されない。

3 すべて人は、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって教育上差別されない。

4 国及び地方公共団体は、関係部門の関与と、教育施設の設置により、すべての人の教育への権利を保障する。

5 教授の自由はこれを保障する。ただし、憲法の諸原則に反しないものとする。

6 個人及び団体が、教育機関を設置する自由を保障する。ただし、憲法の諸原則に反しないものとする。

7 教職員は、職業上の良心に従って職務を行い、児童の最善の利益を常に確保しなければならない。

8 すべて人は、その保護する子女に、基礎教育を受けさせる義務を負う。義務教育において、保護者は教育の種類を選ぶ優先的な権利を有する。義務教育は無償とする。

 ここで「教育への権利」という言葉を使いましたが、これは"The right to education"の訳語です。国際条約中で確立されている権利で、個人が自分に合った教育を受ける権利を指します。

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教育目的は法定になじまない

 学校教育法の改正案が出ている。大きな変更点は、副校長や主幹などの創設と、教育目的の変更である。
 ようするに、標語を貼り変え、監督者を増やせば教育が良くなるだろう、ということである。

 役職創設に関して、私は、法令が学校の内部運営にまで立ち入るべきではないという意見である。それは、会社にどのような組織を作るのか、法律で決めたりしないのと同じである。

 教育目的に関して、私は、法定すべきでないという意見である。せいぜい「教育は人格の完成を目的とする」くらいでよろしいと思う。

 教育目的は教育哲学から生じる。
 教育哲学には、「個性を伸ばして自由に生きてほしい」もあるだろうし、「社会のルールを守れる人間に」もあるだろうし、「知識・技能を最優先」も「人柄の良さが最優先」もあるだろう。それを、万人が納得できる法律にするなど、不可能である。
 中立公正の立場から書いたつもりでも、かならずなんらかの偏向がある。

 教育目的を法律で決めることは、思想良心の自由を侵している。これは”愛国心”の問題ではない。生き方の問題を法律が指揮することの問題である。

 現在の、教育目的のこまごました法定は、官庁主導で教育が運営されるために生じている。官僚が恣意的になるのを防ぐため、また指揮の根拠として必要になるためのものである。教育の必然性から生まれたものではない。

 法律が教育の価値観に踏み込むため、日本教育は、政治イデオロギーが争奪する対象となってしまった。教育法は、すべての人の教育を受ける権利を守り、また人権侵害を防ぐためのものあって、価値観に関与すべきではない。

 とはいえ、教育基本法の教育目的が書かれており、現行の学校教育法に教育目的が書いてある以上、学校教育法の教育目的変更は為される。次の稿で変更点を検討したい。

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