カテゴリー「オルタナティブ教育」の6件の記事

多様な学び保障法

「子どもの多様な学びを保障するための法律」(仮称)という法律を作ろうという動きがあります。そのための「多様な学び保障法を実現する会」があり、私も発起人の一人です。

 どういう法律かというと、現在の学校以外の学びの場を選択できるようにしようというものです。いま行われているフリースクールやホームエデュケーションが合法化され、多様な教育が可能になります。

 世界にはいろいろな教育があります。シュタイナー教育、モンテッソーリ教育、フレネ教育、デモクラティックスクールなど、いろいろあります。家庭で育ててしまう、ホームエデュケーションもあります。ところが、このような教育を日本でやろうとしても、制度の壁が厚くて、なかなかできません。

 しかし、実際には、法律上の学校以外に、草の根のたくさんの学校ができて、現在の学校に合わない子どもたちや、他の教育を求める人たちの受け皿になっています。
 その現状を、きちんと制度化しようというものです。

 マイノリティ保護のための法律ですが、従来型とは違う教育が選択肢に加わるようになり、「教育とはなにか」の視野を広げることになるでしょう。

 まだ、骨子案を作っている段階であり、難しい問題もいろいろあるのですが、国会議員によるフリースクール議員連盟もあり、かなりの実現可能性を持っていると思います。

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「オルタナティブ教育法を実現する会」ができます

 ”学校”だけが教育でしょうか?
 これまで”学校”は、大きな役割を果たしてきました。しかし、”学校”だけでは、自分に合った学びができない子どもたちがたくさん生じてしまうのではないでしょうか。

 学校になじめなくて、たくさんの子どもたちが不登校になっています。
 既存の学校にあきたらず、シュタイナー教育とか、サドベリータイプ校などの新しい学びを作っている人たちがいます。
 ホームスクールをやっている人たちもいます。

 だったら、新しい法律を作って、多様な教育をを合法にしたらいいではないですか。多様な教育が認められていることは、その国の民主主義が成熟していることのバロメーターです。

 ということで、「オルタナティブ教育法を実現する会」が発足します。これまで、フリースクール全国ネットが中心になって新しい法律案を作ってきました。こんどは、より広範な人たちを集めて実現を目指します。
 私も発起人の一人です。
 7月8日にオリンピックセンターで設立総会があります。

 これまで私が見てきた教育多様化の動きで、もっとも内容が本格的ですし、集まっている人たちが広範です。また、時代は従来の枠にはまらないクリエイティブな人たちが育つことを求めています。
 有望な動きだと思います。

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オルタナティブ教育法を実現する会 設立総会
   7月8日(日) @国立オリンピック記念青少年総合センター
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この日が、日本の教育の未来にとって、必ずや大きな意味をもつときがきます。

【日 時】  7月8日(日)
【場 所】  国立オリンピック記念青少年総合センター
       ( 東京都渋谷区代々木神園町3-1)
【交 通】  小田急線参宮橋駅下車徒歩約7分
【対 象】  教育に関心のあるすべての方
【定 員】  120名
【参加費】  500円
【連絡先】  
●お問合せ先「オルタナティブ教育法を実現する会 発起人会 事務局」(フリースクール全国ネットワーク内)
電話:03-5924-0525 メール:ae@aejapan.org
http://www.aejapan.org/ ※参加のお申し込みは、こちらまでお願いします


==<◆ 設立総会開催趣旨 >========================

 みなさんは、日本の教育について、今、どうお考えでしょうか。自体の変化とともに、新しい教育が必要となってきているのではないでしょうか。
 70年台半ばより増え続けた不登校は、ここ10年小中学生だけでも12万人という大台で、横ばい状態が続いており、現在の学校システムに合わない子、苦しんでいる子は増え続けていると言えます。
 その背後には、価値観や学校への期待、子どもの状態や志向性すべてが多様化しているのに、学校や教育システムが一向に多様化していないという事実があります。生物の多様性の大事さは、この間みんなが認めるところとなっていますが、子どもの多様性、教育の多様性、学校の多様性は、どうしてか認められていないのです。
 不登校の子供たちは、そのため、市民、民間で作った学校外の居場所、フリースクールで学んだり家庭を中心に成長したりしていますが、これらは正規の教育機関と認められず、公費支援も殆ど無いばかりか、いわれない差別や不利益に晒されてさえいます。これはシュタイナー教育、デモクラティックスクール、外国人学校などにも共通しており、学校教育関係者の努力ばかりでなく、学校や教育の仕組み自体を変えていくことが、今真剣に求められてきています。
 私たちはそのために、ひとりひとりの大切な子どものいのちがどのような教育の場でも輝き、誰もが本当に安心でき、個性をのびのびと発揮して育っていけるようにするための、多様な教育をつくることを目指しています。そして真に子どもの学ぶ権利が保証される新しい法律、「(仮称)オルタナティブ教育法」の制定を求めます。また、この法律の内容はどうあればいいのか、これから大いに議論していこうと思っています。
 関心のある方、まずは設立総会にお出かけください。出席可能な発起人はすべて登壇いたします。ともに日本の未来をつくる子供の幸せな育ちについて、考えあってみませんか。お誘い合わせの上、どなたも気楽にご参加ください。

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   実現する会発起人会
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【共同代表】

奥地圭子 フリースクール全国ネットワーク代表理事/東京シューレ理事長
汐見稔幸 白梅学園大学学長
喜多明人 子どもの権利条約ネットワーク代表/早稲田大学教授

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明橋大二 精神科医/NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長
朝倉景樹 シューレ大学/東京シューレ理事
江川和弥 フリースクール全国ネットワーク理事/寺子屋方丈舎代表理事
大田 堯 教育学者
小貫大輔 チルドレンズ・リソースインターナショナル運営委員/東海大学教授
加瀬進 東京学芸大学教授
加藤彰彦 沖縄大学学長
門眞一郎 京都市児童福祉センター/児童精神科医
亀貝一義 フリースクール札幌自由が丘学園理事長
亀田徹 PHP総研教育マネジメント研究センター
木村清美 フリースクール全国ネットワーク理事/フリースクールヒューマン・
ハーバー代表
児玉勇二 弁護士
杉山まさる 東京サドベリースクール 代表理事
高岡健 精神科医/岐阜大学准教授
坪井節子 弁護士/カリヨン子どもセンター理事長
天外伺朗 作家/元ソニー上席常務
十時崇 元日本型チャータースクール推進センター/多様な教育を推進するため
のネットワーク
永田佳之 聖心女子大学准教授
中林和子 フリースクール全国ネットワーク理事/ふぉーらいふ理事長
中村国生 東京シューレ理事・事務局長
中村尊 フリースクール全国ネットワーク理事/フリースクールクレインハー
バー理事長
西原博史 早稲田大学教授
古山明男 多様な教育を推進するためのネットワーク代表
増田良枝 フリースクール全国ネットワーク代表理事/越谷らるご理事長
矢倉久泰 教育ジャーナリスト
山下英三郎 日本スクールソーシャルワーク協会/日本社会事業大学特任教授
吉田敦彦 大阪府立大学教授/京田辺シュタイナー学校顧問
若林実 小児科医

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サドベリーバレースクール

 教育方法にはいろいろあります。
 サドベリーバレースクールという学校をご存じでしょうか。
 アメリカのボストン近郊にあり、授業をまったく強制しません。休み時間だけでできている学校と考えたらいいでしょう。休み時間こそ、子どもたちがもっともよく学び育つと考えているのです。近在から200人近くの生徒が通学しています。美しい洋館と広大な敷地があり、生徒たちは、芝生で遊んだり、球技をしたり、釣りをしたり、料理をしたり、だべったり、およそいろいろな好きなことをしています。
サドベリーバレースクール
 徹底した自治に基づいて運営されていて、40年以上の風雪に耐えています。意識的に文化的発信を行っていて、世界的に波及しつつあります。

 このような教育も存在していないといけません。そうでないと、教育とは学習指導要領をこなすことであると思い込んでしまいます。子どもの側の自発性を徹底的に信用した教育も存在するのです。
 日本の現状のように、一斉授業とテストと塾通いで教育していれば、子どもはそれに適応して育っていきます。それに合っている子もいますし、合っていない子もいます。

 だからといって、サドベリーバレー校タイプの教育を、日本の公立学校にやたらに真似してほしいとは思いません。公立学校は授業こそが生命の教育方法でして、授業法を磨き上げ、学級運営を工夫していけばよいと思います。ライオンが空を飛びたがるようなことをしてはいけません。授業なしで学校を成立させるには、それはそれでノウハウの蓄積が必要なのです。なによりも、スタッフと生徒の話し合い能力がないと運営できません。

 教育にもっともっと選択肢が必要です。サドベリーバレー校タイプの教育は、それがいいと思う人たちが集まってやれるようにすべきです。そのような教育を望む教師も、保護者も、子どもたちもいます。こういう学校も存在していないといけない。志のある人たちがもっと自由に学校を作れるようになるといいと思います。

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落ちこぼれをださない教育

 オランダでは1960年代に画一的な教育方法に対する疑問や批判が高まった。その中でK・ドールンボスが書いた「落ちこぼれへの抵抗」(1969)は、国の教育政策にも影響を与えた。

 当時、小学校だけでも留年経験者が約3分の1、中等教育だとその倍以上いた。授業形態が留年の原因になっており、留年した場合はわかっていない部分をもう一度学ぶために、わかっている部分も繰り返さなければならなかった。

 「落ちこぼれへの抵抗」の中でドールンボスは、モンテッソーリ教育やイエナプラン教育には落ちこぼれがないことを指摘し、画一的教育に代わる方法を探るために、オルタナティブ教育の実例を採用する必要があると主張した。
(以上、「オランダの個別教育はなぜ成功したのか」 リヒテルズ直子著 平凡社 より)

 オランダには、オルタナティブ教育があったので、自分たちの標準教育の姿を知るための比較対象があった。
 日本には、この比較対象がないので、現制度の枠を超えた発想が難しくなっている。教科書の内容の手直しと、報告書を出させることと、教員の心構えを説くことが改革のほとんどになってしまうのである。

 1960~70年代から世界の教育、とくに欧米の教育は大転換を遂げていくのだが、その経過から我々は実に多くのことを学ぶことができる。
 私の研究はそのほんの一部にしか届いていないのだが、少しずつでも紹介したいと思っている。

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イエナプラン教育の非凡さ

 オランダの専門家たちによるイエナプラン教育紹介の第2日、ワークショップに参加してきた。
 非凡な教育方法だと思った。その非凡さが、ちょっと普通の意味と違う。一つ一つやっていることは、世界レベルで見ればさほど特別ではない。

 例えば、サマーヒルタイプの自由学校だと、生徒を教室内に拘束していないから、その特徴は一目でわかる。シュタイナー学校のにじみ絵やオイリュトミーも一目でわかる。イエナプランは、そういうタイプではない。班活動をしているときの日本の学校に似ている。しかし、基本的なコンセプトがぜんぜん違う。

 イエナプランは、「それぞれの人のかけがえのない価値」、「それぞれの子どもがその人らしく発達する権利」というようなものを、言葉だけで終わらせないぞ、絶対に子どもの中に実現するぞ、という意志そのものに思える。
 たいへん柔軟であるし、教師の名人芸も必要としない。

 イエナプランの中核は、教師のリーダーシップと、子どもの自主性のバランスの取り方にある。教師中心授業にもいかない、子どもにすべてを任せもしない。固定点ではなく、中庸を求めてバランスを取っている。

 イエナプランの学校は、自発性もあるし社会性もあるという子どもをたくさん生み出すだろう。教師の名人芸を必要とせず、具体的な方法は柔軟なので、移植しやすい。オランダでここ30年くらいの間に急速に広まったことが理解できる。共同性も重視した教育なので、日本でも大きく広がれると思う。

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イエナ・プラン教育

 イエナ・プラン教育という教育法がある。たんなる授業メソッドではなく、イエナ・プランの学校として運営される。
 もともとはドイツで発生したのだが、オランダに移植されてから急激に発展した。現在オランダに220校ほどが存在するという。オランダは、私学の自由があるので、いろんな教育方法の苗床になる国である。

 その専門家たちがオランダからやってきてのシンポジウムがあって、参加してきた。たいへん密度の濃い内容だった。

 特に目につくのが、クラス編成の違いである。

 イエナ・プランは、小学校1年生から3年生で1クラス、4年生から6年生で1クラスを編成する。異年齢でのグループを作り、その中での教え合いを重視するので、どの子も1年生のときは教えられる立場、3年生になると教える立場を経験していく。”できる子”、”できない子”が固定しない。落ちこぼれを出さないことで定評がある教育法である。

 子どもの性質をよく知っていて、遊び、仕事、協働、祝祭、というようなものでローテーションを組んで、教育内容を構成していく。

 こんな学校が日本にもあると、ずいぶんと影響を及ぼすのにと思う。

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