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いつでも大学教育を受け直せること

 80年代に臨教審が”生涯教育への移行”を打ち出し、それ以降、国の方針の中にはいつも”生涯教育”が入っている。教育基本法に”生涯教育”の条項もできた。

 この生涯教育の内容は、どうも、図書館とか公民館の整備のようなことと捉えられているようだ。そうではない。生涯教育の持つ最大の重要性は、「いつでも、大学や専門学校に入り直せる」ことなのだ。

 個人の側からすると、「どうも、自分の適性は違っていたようだ」とか、「スキルアップしたい」と思ったら、いつでも大学や専門学校に入り直せること。
 社会の側からすると、時代の変化や産業構造の変化に伴って、人々が柔軟に別な分野に移動していくことなのだ。

 スウェーデンがすでに本格的な生涯教育体系を作り上げているが、この国が産業構造の変化に対して柔軟であることはそうとうなものだ。スウェーデンも、90年代初頭に日本のバブルと同規模のバブルに見舞われているが、そこからの立ち直りは実に早かった。

 「いつでも、大学や専門学校に入り直せる」ことの、絶対的な条件は、「高等教育の無償」である。大学がタダ。いったん社会人になってしまったら、学費を払って学校に行き直すのは、ものすごく難しいことなのだ。

 日本で高等教育の無償と聞くと、「夢物語」とくくられるだろうが、スウェーデンだって、フィンランドだって、フランスだってやっている。日本だって、あと5兆円ほどつぎ込めば、幼稚園から大学まで、私立も含めてタダにできる。消費税にして、約2%の金額である。
 「高等教育の無償」の重要性を考えてほしい。それが、どれほど、社会を安定させるか、個人の可能性を開くか。

 公共事業費をいくらつぎ込んでも景気回復しなかった。現在の経済状況は、教育や福祉に予算を回したほうが、経済が活性化する。おまけに教育に注いだ金は、将来の見返りがある。
 毎年5兆円くらい安い、安い。
 
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