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不登校は制度公害(2)

 不登校が小中学校で12万人も生じる現象は、個々の子どもと家庭の問題であると捉えている限り、解決しません。
 不登校は、制度が不備であるために、自分に合った教育に出会えない子どもたちがたくさん生じ、学校に行かないことを非難され、追い詰められていったという現象です。不登校は『制度公害』です。

 不登校を学校システムの問題として捉えるべきです。以下は、拙著「変えよう!日本の学校システム」からの引用の続きです。


制度が違う国では発生しない ── 続き

 もし、アメリカやヨーロッパで、日本の不登校問題と同様のことが起こったらどうなるだろうか。
 たちまち、民間に新しい学校がたくさんできて、子どもたちを吸収していくだろう。家庭で子どもを育てる親も増えるだろう。新しい教育運動がたくさん起こるだろう。公立学校の改革運動も起こるだろう。学校に行けない子どものためには、サポート体制ができるだろう。学校や教育行政が十分な教育を提供しない、と訴訟が頻発するであろう。

 現実に、このような柔軟な動きがすぐに起こるから、アメリカやヨーロッパでは、問題が小さいうちに解決されていくのである。

 日本では、不登校を、学校に適応できない子どもたちがいる、としか捉えられなかった。子どもたちをなんとか学校に適応させようとした。だから、不登校問題は解決不能な問題になってしまった。

 そんなことを話してから、私は言った。

「私は、不登校問題は制度公害だってよく言うんです。自分に合った教育を提供されないまま、学校に行くことを強制され、行かないことを陰に陽に非難され、追い詰められた子どもたちがたくさん出たんです。新しい教育が柔軟に生まれてくる構造がないんです。これは、制度の問題なんです」

 おびただしい数のこどもたちと家族が、学校に行けないことがもとで深刻な抑うつ状態になった。


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