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学びの最初で最後の一歩

 子育てと教育に関心を持つお母さんたちと勉強会を開くようになり、小さい子どもたちと触れ合うことが多くなりました。

 0歳児に近づいて、心の中で「ああ、お目にかかれて嬉しいです」と言いながら目を見つめることをよくやります。言葉で考えているのではなくて、気持ちそのものを向けているだけです。小さい子だと、大人相手のときみたいに礼儀に気をつかわなくていいから楽です。

 そうすると、その子とよく見つめ合うことになります。見つめ合っているうちに、子どもが微笑むことが多いです。嬉しいですねえ。
 それから手に触れてみる。手の大きさが違っていて、とてものことに握り合えないから、指で子どもの手に触れると、むこうで握ってくれる。

 じっと見つめ合って、手を握り合っている。頭の中は、からっぽです。
 まるで、恋人同士みたいですね。あるいは、再会した旧友みたい。

 普通の社会生活では、こんな深い次元で関係を持つには、いろんな警戒心や先入観をかき分けてかき分けて、やっとのことでたどりつきますが、0歳児だとかんたんにできます。

 そのとき0歳児が向けてくる注意力が美しいんです。
 母親は、いつもこれを向けてもらっているのだから、生きる力が自然に湧いてくると思います。

 言葉を獲得する以前の子どもは、物事を捉える先入観がまったくありません。そこには、純粋な注意力というようなものがあります。

 この純粋な注意力が、学びの最初の一歩であり、最後の一歩なのです。外界と内界の区別もない。それは、新たなものとの出会いそのものです。
 生きることは、常に新しいものと出会う喜びそのものです。

 最初の一歩であるというは、生まれてこの世界と出会うときに起こることだからです。それが最後の一歩でもあるというのは、人間がいっさいのとらわれを離れて究極の自由を得るのは、この注意力を通してだからです。
 ゼロ歳児は、この純粋な注意力を持っています。この注意力を損なうことなく、感覚、知識、技能を身につけること。すると、生きることの深いエネルギーと美しさの中で、すべてを捉えていくことができます。

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コメント

つくばの大橋です。
先日は貴重なお話本当にありがとうございました。
私のブログに先生の本を紹介させていただきました。
家づくりの話を中心に、日常のことを書いているだけのブログですので、それほど多くの人に読んでもらっているものではないのですが、少しでも多くの人に読んでもらえたら・・と思いまして。
これからもいろいろ学ばせていただきたいと思います。
よろしくお願いします。

投稿: 大橋 | 2012年5月27日 (日) 05時37分

大橋さん、先日はいい会合になりました。書き込みをありがとうございます。ブログのほう、読ませてもらいます。

投稿: 古山 | 2012年5月27日 (日) 20時04分

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