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キョロキョロすること

 だれでも、考えごとにふけって、心ここにあらずという状態になっていることがありますね。
「あいつにあんなことを言われたけれど、その本心はこういうことだろう」、
「あしたの発表は、こう言おうか、ああ言おうか」
というようなことを考えていて、周りの物音も聞こえないし、周りの状況も最低限しか見ていない状態です。

 そういうとき、目は何を見ていますか。

 目をつぶっていますか。

 そうではないはずです。
 もし、自分が考えにふけっているとき、目が何を見ているかに注意できたら、視点がひんぱんに動いていることを発見されると思います。0.1秒くらいの単位で、ひゅっ、ひゅっと見ているものが移動しています。
 視点が固定されると、見ているものに注意が行ってしまうので、思考にふけることができないのです。だから、ひんぱんに見ているものを変えているのです。

 この自己観察は簡単ではありません。観察しようとすると、思考にふけった状態ではなくなってしまうからです。でも、思考に入り込みかけたときなどに発見できると思います。

 そうしたら、授業中にキョロキョロしている子の状態が理解できるはずです。

 あの子たちは、あなたが考え事をしている時の、あの状態にいるのです。

 考え事にふけるのはどういうときでしょうか。怖いことや心配なことがあるときですね。考えている内容は、いろいろです。過去の出来事を反芻していることもあります。おもしろかったテレビドラマのことかもしれません。とにかく、考えているときは、怖いことや心配なことを感じなくてすむのです。

 授業中にキョロキョロしている子は、だめな子、いけない子ではないのです。彼らは、恐怖、不安、から逃れようと必死になっている状態なのです。体調不良のこともあります。
 そうとわかれば、その子を責めなくなるはずです。その子の恐怖や不安を取り除くにはどうしたらよいかを、観察し、研究するようになるはずです。 

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