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教育委員会の政治的中立と民意反映

 教育は、政治から中立でなければなりません。
 なおかつ、教育は、民意を反映しなければいけません。

 だからどうするかというと、政治とは別に、教育のための自治組織を作ります。それが、自然ですよね。

 教育委員会というのは、その教育のためだけの自治組織なんです。....もともとは。

 発祥の地アメリカでは、教育委員は住民によって公選されます。
 民意に基づいて選ばれた教育委員ですから、知事や市長にも指揮されない。それによって、政治介入を防いでいます。

 日本では、1948年にアメリカ型の教育委員会制度ができました。ところがこの制度の意味も理解されないうちに、1956年に教育委員の公選制をやめました。

 そのときに、「民意を反映しない教育委員会」という不思議な組織ができたんです。だもので、教育にいろいろ問題があっても、とにかく対応がよろしくない。

 そこで、大阪府教育基本条例みたいに、権限を首長部局に移そうとする動きができてきます。

 しかし、大阪府教育基本条例は危険だと思います。こんどは、教育が政治から中立でなくなってしまいます。橋下ブームみたいなのに、教育が巻き込まれてはいけない。

 教育行政は、政治から中立で、なおかつ民意を反映していないといけないのです。

 どうしたらいいかというと、方法が二つあります。

 1 教育委員を公選制に戻す。

 2 教育委員会を解体して、学校単位で自治組織を作る。学校ごとの協議会に校長任命権を渡す。

 どちらも外国に例があります。どちらでもいいのですが、教育というのは、親と学校のきめ細かい協力関係があるようにするのがいい。2の学校自治の方向に行くべきだと思っています。

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コメント

なるほど!私は橋下さん支持ですが この考え方もアリだなと思いました       維新関係者に伝えてみて欲しいです

投稿: narew | 2011年12月22日 (木) 01時18分

専任相談員の方に、古山さんの本や学校に対する個人的な意見を今度聞いていただこうと思います。2の方法は、小さな市の方が変革が早いでしょうか?(小回りがきく。まぁ、やりかた次第でしょうか…)

娘が不登校になるまで、私自身が問題意識をもたなかったように、「これが当たり前」という感覚。でも、それは多感な時期の子どもたちを苦しめている。
そのことを広く認識してもらうことは、家族・ご近所・ひとつの学校だけでも難しい。
本当にそう感じていますが、小さなことをひとつひとつ言葉にして、伝え続けるつもりです。
数人の母友は、私の気持ちは理解してくれます。
しかし『教育制度がおかしい!』と熱くなっているのは私だけのようです。
大きくいえば、教育が変わっていかないと、世の中の閉塞感はよくならないと思います。
と、カッコよく言ってみても、できることはわが子に「大丈夫!」とにっこり笑って、いろんな気持ちを共有することなのですが…。

投稿: さとう | 2011年12月23日 (金) 09時21分

教育の政治的中立についてですが、日教組という団体は左翼的な政治信条をもっています。また教員が選挙に協力することもあり、現状で政治的中立はすでに損なわれています。

教育委員会の委員は議会の承認を経て首長が任命します。つまり政治的に選ばれているわけで、これもすでに中立ではありません。

橋元市長が言うのは、不適任な人物が教員をつづけることをやめさせたいということでしょう。ちゃんと仕事をしてくれよということだと思います。

投稿: koku | 2011年12月24日 (土) 01時35分

さとうさん、ありがとうございます。「与えられた目標めざして頑張る」というのは、教育の中の、ほんの一つのやり方です。それが合っているならそれでいいけど、合わなきゃ合わないで、親子でにっこり笑って、やっていけます。

投稿: 古山 | 2011年12月24日 (土) 07時56分

kokuさん。そうですね、政治的中立というのは厳密にはすごく難しいことです。
でも、首長や議会が指揮できないところに教育を置いて、保護者、教員、生徒で自治的に運営してもらうのが、政治に振り回されないための最善だと思います。じっさいに子どもを抱えている人たちが、現実問題を話し合えば、極端な政治的意見というのはカスんでいくものです。
教員の質を確保するのは、だれが管理者になろうが、非常に難しい問題ですが、教員を競争させると、負け組を作ります。野球やサッカーみたいに、2軍を作るわけにいかない世界です。競争原理より、教員サポートを充実させることだと思います。

投稿: 古山 | 2011年12月24日 (土) 08時38分

 トラバが通ってないようなので,コメント欄に書き込みます.
 あまり関係のない脈絡ではありますが,御著書を私のブログに引用させて頂きました.

投稿: Ladybird | 2011年12月28日 (水) 03時37分

 初めまして。教育委員公選のことは選挙期間中もあまり指摘されていなかったと思います。勝手ながら私のブログに引用をさせていただきました。お許し下さい。

投稿: shira | 2012年1月 5日 (木) 22時26分

日本の教育制度の歪みを直すためには、どうしたらいいんですかね。総理大臣にでもなって文部科学省を廃止させるしか方法はないのでしょうか。

投稿: iku | 2012年5月 9日 (水) 14時40分

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受信: 2011年12月28日 (水) 03時32分

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 大阪府知事選と市長選のダブル選挙で完全勝利した橋下センセイとそのお友達。選挙前から打ち出していた「教育基本条例」の制定に大変意欲的であります。 sshは以前より、この基本条例とやらは具体的な教育ビジョンが皆無で、ただ教育を政治の支配下に置く事だけを求めた腐れ条例と評価しております。 この条例案を政財界が支持するのは当然であるとして、そうでない人たちからもそこそこ支持があるというのはなかなか興味深いです。 もしかして、政治が教育を支配すれば、教育が改革されると思っているんでしょうかね。◆◆  私は、... [続きを読む]

受信: 2012年1月 5日 (木) 22時33分

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